中古ショップの店内に並ぶゴルフクラブのONLY ONEな物語です。

ゴルフの話

超感性&貧乏ゴルファーのあやかっこです

 

「♪花屋の店先に並んだ・・・・

NO,1にならなくてもいい

もともと特別なONLY ONE♪」

 

SMAPの「世界に一つだけの花」です。

 

イイ唄ですよね・・・

人には、それぞれの物語があります。

ONLY ONEの物語が、

あなたにも・・・

ワタシにも・・・

ゴルフクラブにも・・・

(えっ!?ゴルフクラブ??)

 

そうなんです・・・

今日のテーマは、

妄想シリーズ

「中古ショップに並ぶゴルフクラブの物語」

です。

 

♪小さな花や大きな花

一つとして同じものはないから・・・♪

 

俺は人気のパター!

俺はパター、

キャメロンって呼ばれてる。

今日、ここに来たんだ。

中古ショップの片隅、

マットが敷かれたパターコーナーに・・・

そうさ、俺は売られたんだ、

不要になれば売られる、

それが俺たちクラブの宿命さ~

そして、ここで次のオーナーを

見つけることが、今 俺にできる

唯一のことなんだ。

でも、俺には不安なんて全然ないよ!

だって、俺は人気のモデルだからね、

すぐにまた、活躍の場が待ってるはずさ。

「しかし、なんなんだここは、

冴えない奴らばっかりだな~」

30本ほど並ぶパターの中に、

俺みたいな人気物はいないじゃないか。

まっ、すぐにここを脱出できそうだな!

おしゃべりな売れ残りパター

「やぁ!新入り君、よろしくね~

僕ね~、ここに1年もいるんだけど、

全然売れなくてね~」

隣にいる一段と冴えない奴が

俺に言うんだ。

「あ~、よろしく」

「僕ね、全然人気なくて、売れ残りなんだ、

新しく入ってきたパターたちの旅立ちを

見送るのが僕の仕事みたいなもんさ、

キャメロン君は、すぐに旅立てるよ~、

めっちゃ人気ありそうだもん、

僕なんて、全然ダメだよ~

試打もナカナカされないよ、だって、

見ての通り冴えないだろ~」

「あ~、」

(ぺちゃくちゃとウルサイ奴だな)

その後も、『おしゃべり』は、

しゃべり続けるんだ・・・

「僕ね~、コースに行ったこと無いんだ、

ね~、キャメロン君、

本物のグリーンってどんなの?

ね~、カップインの音ってどんなの?」

「あ~」

(ほんと、ウルサイな、こいつ・・・)

俺も売れず、アイツも売れず・・・

ま~、少しの我慢だ・・・

俺は、すぐに売れる。

すぐに、こんなところから脱出できる。

・・・と思っていた。

しかし、全然売れない。

なぜだ、俺は人気モデルのはずなのに・・・

みんなに試打をしてもらえるが、売れない。

 

『おしゃべり』は、相変わらず

しゃべる続けている、

イライラもするが、悪い奴ではないようだ。

ホントたまに試打されても、

ぺちゃくちゃとしゃべっているから、

真直ぐ転がらず、左右にブレブレだ・・・

そりゃ~売れるはずがない。

しかし、悪いパターではない、

実力を発揮できてないだけなんだ・・・

 

『おしゃべり』なアイツが売れないのは、

当然だが、

人気者の俺が売れないのは、なぜだ・・・

気が付けば、

俺は、アイツと同じ売れ残りになっていた。

毎日何度も試打される俺と

たまにしか試打されなない

『おしゃべり』が、

同じように売れ残っている。

いつ頃からだろう・・・

俺たちには、友情のようなものが

芽生えていた。

旅立ちのとき・・・

友情?

そんなもの、必要ないって思ってた。

売れた奴の勝ちだ!そう思っていた。

 

そんなある日、

『おしゃべり』が試打されている。

 

しかし、アイツは相変わらず、

しゃべり続けて、

実力を発揮できずにいる。

いつものことだ、またダメだな・・・

でも、なぜだろう・・・

俺は、妙な気持になっていた、

『おしゃべり』の旅立ちを見送りたい。

アイツに売れて欲しい・・・

そう思った瞬間、

俺は叫んでいた、夢中で叫んでいた、

「おい!『おしゃべり』!!

黙れ~!! 黙って集中するんだ!

ボールに集中するんだ!

お前ならできる!お前なら・・・」

 

アイツが黙って試打されている、

こんなのはじめてだ。

 

店内にカップインの音が響き続ける。

 

「このパターでいこう!明日のラウンド」

お客さんが満足そうな顔で店を出て行った。

 

アイツの旅立ちだ・・・

俺は、言葉もなく見送った・・・

静かで、長い夜・・・

俺の隣からアイツがいなくなった。

アイツがいた場所がぽっかりと空いている。

こんなに静かなんだ・・・

おしゃべりなアイツがいない世界は・・・

 

経験したことがない、

静かで、長い夜・・・

俺は、小さくつぶやいた、

「よかったな・・・」

 

明日は、アイツの初ラウンド・・・

 

俺は、しばらくここで過ごすよ・・・

 

まとめ

キャメロン君のONLY ONEな物語でした。

 

♪一人一人違う種を持つ

その花を咲かせることだけに

一生懸命になればいい♪

 

今日は、こんな感じ!

 

もともと特別なONLY ONEな(?)

あやかっこでした。

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